生体分子構造解析学特論:資料

修士課程で隔年開講の「生体分子構造解析学特論」の,2011年前期の講義資料です.

初めてやった講義なので,2月中旬あたりから準備を始めましたが,旧山根研(3講座)以外の学生(つまりX線に触 れたり結晶構造解析をやる機会が全く無い学生)も受講するだろうということと,結晶構造解析の手順そのものはい くらでも自分で勉強することが出来ると考え,普通の講義をやるのは止めました.
一応,後半で構造解析の「原理」も数式を使わないで話しますが,それだけでなく,蛋白質とDNAの構造の 歴史的な研究,そして蛋白質結晶学が成立して行く課程の論文を読みながら,こうした研究がどういう経緯をたどったかを みることも意識しました.
そうした中で,学問(死語かも)とは,という雰囲気もちょっとだけ感じてもらえないかな,というつもりです. 実は,私自身は,今回この準備のために,これらの論文を結構面白く読みました.そうした「面白さ」が,うまく伝えられ なかったら,私の能力不足かも知れません…

なお,以下の資料論文は必要な部分だけを抜粋してある場合があります.



この講義をやってみようと思ったきっかけは,Dickesonが2005年に出版したPresent at the Flood です.
2009年4月に,生物機能工学教室に学科配属された2年生に授業では教わらないX線結晶学 という90分の講義をしましたが,その時から,せっかくならもうちょっとじっくりやってみたかったのです.その実現に付き合わされたM1の学生はいい迷惑かも知れませんが…
Dickesonは,これらの歴史的な論文を学生と一緒に読んでみるような授業をしたのだと思います(他にも,米国ですが,この本をネタにしてそういうやり方をしている例を1件発見しました.). しかし,日本語圏の私の場合は,たぶん,学生にそれを要求するのは無理だなと考え,講義形式にしてみました.
論文の中の当時の状況が分るような面白い記述を,講義中に事前に自分ではそれを読んでいない学生達と一緒に見ていく方法は,なにかもう一工夫が必要なようにも思います.
資料論文の中にはJSTORからダウンロードした論文もあります.それらについては,たぶん下記の制限があります.

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